2025.05.23「伝わった!」の奇跡が育つとき 〜9ヶ月革命とベビーサインの力〜
「共同注意って???」
0・1・2歳 頭と心と体を育てる
ベビーサイン教室
ベビーサイン協会代表理事&
ベビーサイン®の専門家
吉中みちるです。
9ヶ月頃に赤ちゃんが迎える「心の大革命」
ママが指差しをすると、赤ちゃんもそちらに目線が動く
赤ちゃんが指差しをして、ママの注意をひこうとする
そんな日常の小さな瞬間、実はとても重要な発達のサインなんです。
赤ちゃんと大人が同じものを見て、同じものに注意を向けることを心理学では「共同注意」と呼びます。これは、言葉の発達や社会性の土台となる、とても大切な力。
生後9ヶ月頃に共同注意が確立されるので、赤ちゃんのこの成長を「9ヶ月革命」とも呼びます。特に1歳前後は、この「共同注意」が急速に育つ時期。ここでどんな関わりをするかが、その後のコミュニケーションに大きな影響を与えるのです。
ベビーサインが「共同注意」を引き出す
赤ちゃんが言葉を話す前に、手の動きで気持ちを伝える「ベビーサイン」。実はこのサインを使ったコミュニケーションこそ、共同注意を自然に引き出す働きをしてくれます。
たとえば赤ちゃんが【もっと】のサインを出すと、ママはそれに気づき、「もっと飲みたいのね!」と反応します。
このやりとりの中には、視線、ジェスチャー、気持ちの共有があり、まさに共同注意の成立した瞬間です。
このことを裏づけるように、2001年にリンダ・アクレドロ博士らによって行われた研究では、
24ヶ月の時点で乳児主導の共同注意スコアが高い子は、その後の言語スキルも高くなることが明らかになりました。
さらに興味深いのは、ベビーサインで育った子の方が、共同注意のエピソードが多かったという点です。
研究では、赤ちゃんの言語レベルや発達段階をコントロールしても、
ベビーサインを使った赤ちゃんの方がより多くの“心の共有”の経験をしていたことが示されました。
これは、ベビーサインが赤ちゃんのことばの発達を促す可能性はあっても、妨げることはないという力強い証でもあります。
「伝わる喜び」こそ、言葉の土台
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2025.05.21手は“第2の脳”!遊びとベビーサインで育てる赤ちゃんの可能性
「小さな手の可能性」
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ベビーサイン協会代表理事&
ベビーサイン®の専門家
吉中みちるです。
赤ちゃんの手、すごい力を秘めてる!
~手の発達から見える「やってみたい!」の芽~
赤ちゃんの手指の発達には段階があるって、ご存知でしたか?
月齢によってできることがどんどん増えていく赤ちゃん。そんな発達を知っておくと、毎日の遊びや関わりがもっと楽しく、意味のあるものに変わります。
「この時期はこんなことができるんだ!」
「あのしぐさにはこんな意味があるんだね」
そうやって赤ちゃんのサインや行動を理解できると、育児のストレスもぐんと減りますよ。
今回は、ベビーサインの視点から、赤ちゃんの「手の発達」を月齢ごとにわかりやすくご紹介します。
【0〜3ヶ月】“ギュッ”が語りかける、生まれたてのメッセージ
新生児の小さな手、ぎゅっと握っているのは「把握反射」。無意識に手のひらに触れたものを握る本能的な動きです。
私の子どもたちも、生まれたての頃にパパの指をしっかりと握っていた姿が今も忘れられません。
2ヶ月頃になると、「手」が自分の体の一部だと気づくようになり、じーっと見つめたり、なめたりする「ハンドリガード」が始まります。
赤ちゃんが拳をなめて「オエッ」となる姿、見たことありませんか?微笑ましいですよね。
この時期はおもちゃを握らせるのも良い刺激に。ただし、まだ自分で離すことが難しいので、安全面には注意が必要です。
【3〜6ヶ月】「手を伸ばす」ができた日、それは大きな一歩!
首がすわり始めたら、赤ちゃんの世界がグッと広がります。
欲しいものに手を伸ばす「リーチング」が見られるようになるのです。
ガラガラを見せて「いい音だね」「触ってみる?」と話しかけてみましょう。赤ちゃんが手を伸ばす瞬間は感動ものです。
メリーを激しく揺らしたり、腹ばいでボールを追いかけたり…そんな行動のすべてが「手指」と「脳」を育てているのです。
手は「第2の脳」とも言われるくらい、感覚や思考と深く関わっています。いろんな素材に触れる経験も大切にしたいですね。
【6〜11ヶ月】「つかむ」「はなす」で世界が広がる!
手首や指の動きがどんどん器用になるこの時期。
右手から左手への「持ち替え」ができるようになるのもこの頃です。私は子育て中、これができない時期があることを知らず、改めて知った時には「なるほど!」と驚きました。
この時期は、ティッシュケースからスカーフを引っ張り出すなど、「引っぱる・取り出す」遊びが楽しくなります。
思い出すのは、娘がトイレットペーパーをうれしそうに延々と引っ張っていた姿…【もっと】のベビーサインをしながら、満面の笑み!怒る気になれなかったのは、ベビーサインのおかげだったかもしれません。
また、【どこ?】のサインと一緒に、ハンカチで隠したおもちゃを探す遊びもおすすめ。赤ちゃんの「考える力」も育ちますよ。
【1〜2歳】「できた!」があふれだすミラクルな時間
1歳をすぎると、
・小さなものをつまむ
・スプーンを使う
・積み木を積むなど、手指の動きは一気に多様になります。
この時期は、手の使い方そのものが「遊び」になります。
紙を破る、シールを貼る、ネジを回す…
そんな行動のひとつひとつに、達成感と自己表現が詰まっていて、「できた!」という体験が子どもの自信に繋がります。
ごっこ遊びや工作も楽しめるようになる時期。
赤ちゃんが「手」を通して表現する姿を、ぜひ見守ってあげてくださいね。
【手を育てる=心を育てる】ベビーサインで育む「伝えたい!」の力
赤ちゃんの手指の発達を見ていくと、そこには「やりたい」「伝えたい」という強い気持ちがあふれています。
その気持ちに寄り添い、応える手段として、ベビーサインはとても効果的です。
手の動きは心とつながっていて、ベビーサインはその橋渡しになります。
【もっと】【どこ?】そんなサインを通じて、赤ちゃんとの関係もぐんと深まります。赤ちゃんの発達を理解し、楽しく学びながら支援できる方法を、あなたも身につけてみませんか?
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2025.05.20「伝えたい!」は、生まれた瞬間から始まっている 〜研究に裏付けられた自然なステップ
「生まれた時から伝えたい」
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ベビーサイン協会代表理事&
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吉中みちるです。
生まれたときから「伝えたい!」赤ちゃんのすごい力
赤ちゃんは、生まれた瞬間から私たち大人の言葉に耳を傾けています。
声のトーンや表情、リズムを敏感に感じ取り、「うれしい」「安心」「もっと見て!」といった気持ちを、手足の動きや声、まなざしで返してくれるのです。
これは、心理学者コルウィン・トレヴァーゼン(Colwyn Trevarthen)が1979年に発表した論文
「Communication and cooperation in early infancy」
の中で、“一次間主観性”として示された概念。
赤ちゃんと大人の間に自然と生まれる、心と心のやり取りのことです。
やりとりが育つと、ことばの準備が始まる
赤ちゃんの「伝えたい」というサインに、大人が「見たよ」「気づいたよ」と応えてあげる。
この“やりとりのキャッチボール”の積み重ねが、赤ちゃんの中に「ことばって楽しい」「もっと伝えたい!」という気持ちを育てていきます。
そして、手や顔の表情、声のトーンなどを使って「非言語」でやりとりする力が育つと、やがてそこに“意味をもった動き”を加えられるようになってきます。
その自然なステップとして取り入れられるのが ベビーサイン です。赤ちゃんは、生まれつき備えているコミュニケーション力をベースに、「おててで伝える」という方法も、自分の表現の一部として身につけていきます。
ベビーサインは“伝えたい”を引き出すツール
ベビーサインは、決して特別な教育ではありません。
生まれたときから赤ちゃんがもっている「伝えたい」という気持ちを、やさしく、わかりやすい形で引き出してあげる、シンプルで温かなツールです。
その始まりは、実はねんねの頃から。
声をかけたり、目を合わせたり、同じ動きを繰り返したりすることが、赤ちゃんとの“会話”の基礎になります。
ベビーサイン協会では、まだおすわり前の赤ちゃんを対象にした「プレ・ベビーサイン」クラスもご用意しています。
赤ちゃんが「伝えられるって楽しい!」と感じる土台を、一緒に育ててみませんか?
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2025.05.19赤ちゃんが“話さなくても話してる”って本当?ベビーサインの誤解と真実
「赤ちゃんが話し出すタイミング」
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「便利すぎておしゃべりが遅くなる」って本当?
ベビーサインをしている赤ちゃんを見て、
「ベビーサインって便利すぎて、しゃべらなくなるんじゃない?」
なんて言われることがあります。
これ、ホントでしょうか?それともウソ?
もし仮に、ベビーサインをとっても上手に使っている赤ちゃんに
「今日からベビーサインは禁止ね!」と伝えたら…
その日から突然ペラペラおしゃべりし始めるのでしょうか?
―― 答えは、NOですよね。
赤ちゃんは“話したくなったら話す”のが自然
赤ちゃんがおしゃべりを始めるタイミングは、
ベビーサインをしていてもしていなくても、
赤ちゃん自身が決めるもの。
私たち日本ベビーサイン協会では、
「その子が“話したい”という気持ちになって、身体の準備も整ったときに自然に言葉が出る」
という考え方を大切にしています。
ベビーサインを使っている赤ちゃんは、
まだ言葉は出ていなくても、すでに「言語でのコミュニケーション」を始めています。
ただその表現手段が、「声」ではなく「手の動き」なんです。
これは、音声言語の前段階としてとても大切なステップなんです。
言葉の準備ができたら、サインは自然に言葉に変わる
9か月からベビーサインを始めた息子さんは、現在2歳8か月。(このエッセイを書いてもらった時点の月齢です。)
発語が早く、言葉が豊かで、自分の気持ちをうまく伝えられるおかげで、イヤイヤ期も穏やかに過ごしているそうです。
のびのびと人と関わり、コミュニケーションを心から楽しめる――そんな姿は、赤ちゃんの頃から「気持ちを伝え、理解してもらえる安心感」の中で育ってきた証ではないでしょうか。
「私の目標は、子どもも親も安心して幸せに暮らせること。家庭の中が平和であれば、社会もきっと平和になる」
その想いから、彼女は、ベビーサイン講師としての一歩を踏み出してくれました。
******************
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
この文章は、ベビーサイン講師資格取得プログラムに応募してくださった方の想いを、一部ご紹介したものです。
ベビーサイン講師になるきっかけは人それぞれですが、共通しているのは「赤ちゃんとその家族の幸せを願う気持ち」。
あなたの中にも、似たような想いがあると感じたなら、ぜひ一歩を踏み出してみてください。
私たちベビーサイン協会は、そんなあなたを心から応援しています。
舌や喉などの発話に必要な筋肉が発達し、心の準備も整ってくると
赤ちゃんたちは、今まで使っていたベビーサインを“声”に置き換えはじめます。
【もっと】のサインをしていた赤ちゃんが、
ある日「もっと」と声に出す——
そんな素敵な成長の瞬間が、自然とやってくるのです。
だからこそ、焦らずに、赤ちゃんとの“お手てでの会話”をたっぷり楽しんでください。
ベビーサインは、言葉への橋渡し。
「話し始めるのを待つ」のではなく、「伝えようとする気持ちを育てる」ための、
とても優しくてあたたかなコミュニケーション方法なのです。
赤ちゃんとの毎日をもっと楽しく、
もっと深くつながる時間にしませんか?
ベビーサイン体験クラスでは、
実際にサインを使って赤ちゃんと「通じ合う」
感動を体験していただけます。
🍼「まだ言葉が出ないけど、何を思っているのかな?」
👶「もっと赤ちゃんの気持ちを知りたい!」
そんな想いがある方は、ぜひ一度体験クラスに遊びに来てくださいね。
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2025.05.17「指差し」よりも効果的?ダウン症の子どもがことばを伸ばしたのは?
「指差しも大事!でも・・・」
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ことばの発達には「身ぶり」が大切?
一般的に、子どもの語彙の発達は「指差し」や「見せる」「手渡す」などの**自発的な身ぶり(deictic gesture)**と深い関わりがあると言われています。
これは、定型発達の子どもたちにおいて、こうした身ぶりがその後の言語発達を予測する要素となることが、多くの研究で示されているからです。
では、発達に特性のある子どもたち、たとえばダウン症のある子どもの場合はどうなのでしょうか?
この問いに対して、新たな研究結果が注目を集めています。
ダウン症の子どもには「ベビーサイン」が効く?
ケンブリッジ大学出版が発表した研究では、
2歳半のダウン症のある子ども23人と、1歳半の定型発達の子ども23人を比較し、それぞれが使った「身ぶり」や「ベビーサイン」が、1年後の語彙力にどのように影響したかを調べました。
結果はとても興味深いものでした。
👉 ダウン症の子どもたちは、「指差し」などの身ぶりは少なめ。
👉 でも、「ベビーサイン」は多く使っていた!
👉 そして1年後の語彙発達に強く影響していたのは、**身ぶりではなく「ベビーサイン」**だったのです。
つまり、ダウン症のある子どもたちにとって、ベビーサインは単なるコミュニケーションの補助ではなく、言葉の発達を促す重要なステップだったのです。
すべての子どもにベビーサインの可能性を
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2025.05.16子ども時代の「お母さん大好き」がくれた未来・・・ヨガ講師からベビーサイン講師へ
「お母さんが大好き」
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吉中みちるです。
「お母さんに笑っていてほしい」幼少期の記憶から始まった想い
「お母さんが大好き」――この気持ちは、彼女の幼い頃からの記憶の中で、ずっと変わらずにあったものでした。
子どもながらに「お母さんに笑っていてほしい」と願い続けた記憶は、大人になった今でも消えることなく心の中に残っているといいます。
その想いは、「子どもが幸せに生きるためには、まわりの大人が幸せであることが大切」という信念につながりました。
彼女はこの信念をもとに、大人たちが自分自身と向き合えるよう、ヨーガや瞑想を通して“心の平和”を届けてきました。
16年間の講師経験の中で出会ってきたたくさんの生徒さん。
そのお悩みの多くが、実は「幼児期の親との関係」に起因していることに気づいたそうです。
「私は大丈夫。私は愛されている」――幼児期にそんな根拠のない自信を育てることが、人生の土台をつくるのだと実感したのです。
赤ちゃんの「心を支える環境」を整えるために
その気づきは、やがて自分自身の子育て観にも影響を与えていきました。
「もし自分が子どもを持つなら、2歳までに“自分は大丈夫”と思えるような環境をつくってあげたい」
――そんな想いを持つようになった矢先、ベビーサインとの出会いが訪れました。
話し言葉を持たない赤ちゃんの気持ちを伝え合える手段として、ベビーサインはまさに理想的なツール。
初めての育児で不安だった時期、教室で赤ちゃんの発達について学んだり、月齢に合わせた遊びを教えてもらったりする時間は、心の支えになったといいます。
講師や他のお母さんとのつながりも、生活が一変した彼女にとって大きな癒しだったそうです。
家庭が平和なら、社会も平和」――講師として伝えていきたいこと
9か月からベビーサインを始めた息子さんは、現在2歳8か月。(このエッセイを書いてもらった時点の月齢です。)
発語が早く、言葉が豊かで、自分の気持ちをうまく伝えられるおかげで、イヤイヤ期も穏やかに過ごしているそうです。
のびのびと人と関わり、コミュニケーションを心から楽しめる――そんな姿は、赤ちゃんの頃から「気持ちを伝え、理解してもらえる安心感」の中で育ってきた証ではないでしょうか。
「私の目標は、子どもも親も安心して幸せに暮らせること。家庭の中が平和であれば、社会もきっと平和になる」
その想いから、彼女は、ベビーサイン講師としての一歩を踏み出してくれました。
******************
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
この文章は、ベビーサイン講師資格取得プログラムに応募してくださった方の想いを、一部ご紹介したものです。
ベビーサイン講師になるきっかけは人それぞれですが、共通しているのは「赤ちゃんとその家族の幸せを願う気持ち」。
あなたの中にも、似たような想いがあると感じたなら、ぜひ一歩を踏み出してみてください。
私たちベビーサイン協会は、そんなあなたを心から応援しています。
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2025.05.15「遊びこそ最高の学び」──幼児期に本当に大切なことと、ベビーサインの力
「早く!は正解じゃなかった」
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「早く学ばせたい」は本当に正解?
「少しでも早く読み書きを」
「小学校の準備を今のうちに」
と、幼児期から勉強に力を入れる家庭が増えています。
でも、その先にある子どもの未来を考えたとき、本当にそれがベストな選択でしょうか?
ボストンカレッジのピーター・グレイ教授の調査によると、早期教育を受けた子どもたちは最初こそ学力が高いものの、
4年生ごろには遊び中心で育った子たちに追い抜かれてしまったそうです。
さらに日本でも、自由保育型の子どもたちの方が年齢とともに語彙力が伸びていくという研究結果があります。
つまり「早く始める」ことが「よく育つ」ことに直結しているとは限らないのです。
“遊び”が育てる力は、テストでは測れない
小学校入学前の子どもたちに本当に育ててあげたいのは、テストで測れる「認知能力」だけではありません。
-
「自分で考えて動く力(主体性)」
-
「なんで?どうして?という探究心」
-
「お友だちとうまく関わる力(社会性)」
-
「くじけない心や思いやり」
これらは**「非認知能力」**と呼ばれ、将来の幸福感や仕事の満足度にも影響すると言われています。
でもこの力は、大人が与えた課題をこなすだけでは育ちません。
自分でやりたい遊びを見つけたり、友だちとぶつかったり助け合ったりしながら、少しずつ身につけていくのです。
“伝え合う喜び”を、ベビーサインで体験しよう
ここで、ベビーサインが果たす役割も見逃せません。
言葉で話せない赤ちゃんが、手話やジェスチャーで思いを伝えられるようになると、
-
「気持ちが伝わった!」という喜び
-
「わかってもらえた!」という自信
-
「もっと伝えたい!」という意欲
がどんどん育まれます。
つまり、ベビーサインはことばの前の“非認知能力”を育てる土台になるのです。
遊びの中で自然にコミュニケーションが生まれ、自分で考え、表現しようとする。その積み重ねが、就学後の学びの力にもつながっていきます。
「今は勉強よりも、遊びや対話の時間を大切にしてほしい」。
ベビーサインを通して、そんな幼児期の過ごし方を見直すきっかけになれば嬉しいです。
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2025.05.14“伝える力”の育て方 赤ちゃん×ママのやりとりに注目した研究とは?
「ことばの芽はここにあった!」
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ことばが話せなくても、赤ちゃんは「伝えたい」と思っている
子育てが始まって、最初にぶつかった大きな壁。
それは「赤ちゃんが全然寝ない!」という現実でした。
息子が生まれてすぐの頃は、授乳後にスッと寝てくれることも多く、「育児楽勝!」と思っていたのです。
でも、生後半年をすぎたあたりから寝てもすぐ起きる、自分の時間はゼロ……。理想としていた育児とのギャップに戸惑い、夫に八つ当たりした日もありました。
「赤ちゃんって、こんなにすんなり寝ないものなの? 誰か教えてよ!」
と、当時の私は必死でした。
そんな経験から、「当時の私が知りたかった!」と思うことを、ここにまとめてみたいと思います。
赤ちゃんがまだ言葉を話せない頃、「あー!」「うー!」と声を出したり、何かを指さしたりする姿を見たことはありませんか?
実はこれ、「まだ話せないけど伝えたい!」という強い気持ちの表れなんです。
アメリカの研究では、10〜13か月の赤ちゃんがママと遊んでいる様子を観察して、赤ちゃんがどんなふうに伝えようとするのか、ママがどう応えるのか、そしてそのやりとりがその後のことばの発達にどうつながるのかを調べました。
「伝えたい!」が強い赤ちゃんほどことばが伸びる?
研究の中で、赤ちゃんが**「声を出しながら指さす」**行動をよくする場面がありました。
それは、ママがまだ赤ちゃんの指さしたものに気づいていないとき。
つまり赤ちゃんは、「ねえ!これ見て!」「わかってほしい!」という気持ちを、声と身ぶりで一生懸命伝えていたんですね。
このような「伝えようとする力」が強い赤ちゃんは、15か月の時点でことばの理解力が高かったそうです。
(決して、言葉の力を伸ばすために、ママはわかってないふりをする方が良いよという話しではありませんよ)
また、ママが赤ちゃんの指さしに対して「それはワンワンだね!」などと反応すると、赤ちゃんの理解力やことばの表現力もぐんと伸びていました。
ことばの土台は、やりとりの中で育つ〜だから「ベビーサイン」〜
この研究からわかるのは、赤ちゃんの「伝えたい」というサインにママやパパがどう反応するかが、ことばの成長に大きく関わっているということ。
ここで思い出してほしいのが「ベビーサイン」です。
ベビーサインは、まだことばを話せない赤ちゃんが「伝えたい!」という気持ちを手の動き(サイン)で表現する育児法。
ママやパパがそのサインをしっかり受け止めて反応することで、赤ちゃんは「伝わった!」という喜びを感じ、やがてそれがことばにつながっていきます。
つまり、今回の研究結果はまさにベビーサインの効果を科学的に裏づけているとも言えるんです。
ことばは、赤ちゃんと大人のあたたかいやりとりの中で育ちます。
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「伝えるって楽しい!」
「ママにわかってもらえた!」
そんな赤ちゃんの経験が、未来の豊かなコミュニケーションへとつながっていくのです。
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2025.05.12「赤ちゃんが寝ない!」その悩みに寄り添う3つのヒント
「赤ちゃんって寝ないですよね・・・」
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「寝ない赤ちゃん」とのギャップに悩んだ日々
子育てが始まって、最初にぶつかった大きな壁。
それは「赤ちゃんが全然寝ない!」という現実でした。
息子が生まれてすぐの頃は、授乳後にスッと寝てくれることも多く、「育児楽勝!」と思っていたのです。
でも、生後半年をすぎたあたりから寝てもすぐ起きる、自分の時間はゼロ……。理想としていた育児とのギャップに戸惑い、夫に八つ当たりした日もありました。
「赤ちゃんって、こんなにすんなり寝ないものなの? 誰か教えてよ!」
と、当時の私は必死でした。
そんな経験から、「当時の私が知りたかった!」と思うことを、ここにまとめてみたいと思います。
赤ちゃんが寝ない理由には“リズムとホルモン”が関係していた!
赤ちゃんが寝ないのには、きちんと理由があります。(あっ、もちろん全然泣き止まないこともありますけど・・・)
生後3か月頃までは、赤ちゃんの体内時計は未発達。
昼も夜も区別なく眠ったり起きたりを繰り返します。
ママ自身の体も回復途上の時期なので、できるだけ赤ちゃんと一緒に休むことを優先しましょう。
そして、生後4か月頃から、赤ちゃんの体内時計が整い始め、「メラトニン(睡眠ホルモン)」や「成長ホルモン」の分泌が増えてきます。
このタイミングで、生活リズムづくりに取り組むと、徐々に夜にまとまって眠れるようになっていきます。
ポイントはこの2つ:
🕊️ 朝はしっかり朝日を浴びること
→ 朝の光が体内時計をリセットしてくれます。
🌙 夜は暗い環境を作ること
→ 暗さがメラトニンの分泌を促し、眠りに導いてくれます。
「成長の戸惑い」に気づくと、ぐずりへの見方が変わる
赤ちゃんが突然ぐずりだしたり、夜泣きが続いたりすると、「また寝てくれない…」と焦ってしまいますよね。
でも、そんな時期には「メンタルリープ」が起きている可能性があります。
これは、赤ちゃんの脳が急成長するタイミングで、その変化に赤ちゃん自身が不安定になる現象です。
機嫌が悪い、寝つきが悪い、夜中に何度も起きる──
それは、赤ちゃんが“昨日までの自分”から“新しい自分”に生まれ変わろうとしているサインかもしれません。
そんなときこそ、そっと寄り添い、抱っこして、声をかけてあげてください。「大好きな人がそばにいる」という安心感が、赤ちゃんにとっては最高の“眠り薬”になります。
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次回スタートは5月17日
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2025.05.11「10個で足りる?」いいえ、赤ちゃんには“もっと伝えたい”がある!
「10個くらいでいいかな?!」
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ベビーサインっていくつ覚えればいいの?
「ベビーサインって、何個くらい覚えればいいんですか?」
これは教室や講演会でもよくいただく質問です。
この質問の影には
「赤ちゃんにいくつくらい覚えさせたら、私の育児楽になるのかしら?」
という気持ちがちょっと見え隠れしますよね?!
赤ちゃんがいくつくらいベビーサインを覚える能力があるか?に対する答えは「無限大」なんです。
ベビーサインは、手で表現する“言葉のようなもの”。
赤ちゃんが毎日の生活の中で「伝えたい!」と思ったときに使えるので、数に限りはありません。
これは教えていく周りの大人にかかっている!とも言えますね。
でも実際には、「10個くらいでいいかな」と思われる方も多いのが現実。果たしてそれで足りるのでしょうか?
大人のジェスチャーはたったこれだけ?
ちょっと想像してみてください。
私たち大人が日常で使っているジェスチャーって、どのくらいありますか?
たとえば…
-
「バイバイ」
-
「いただきます」
-
「OK」
-
「静かに」 …せいぜい10個くらいではないでしょうか?
では、まだ、おしゃべりができない赤ちゃんが伝えたいこって普段私たちがよく使うジェスチャー程度で足りるでしょうか?
【飲みたい】【眠い】【痛い】【イヤ】【もっと】【おしまい】【嬉しい】などの
“気持ち”や“状態”を伝えたいのはもちろん、【犬】【ネコ】【自動車】【バス】【おやつ】【バナナ】【リンゴ】など見たいもの、食べたいもの、触りたいものなどもいっぱい伝えたいですよね!
だからこそ、10個では到底足りないんです。
サインの数が増えると、親子関係も変わる
実は、私が大学院で行った調査では
赤ちゃんが使えるベビーサインの数が多いほど、ママやパパの育児不安が少ないという結果が出ました。
「泣いている理由がわからない」
「うまく育児できている気がしない」
そんな不安が、サインを通じて“伝え合える関係”になることで、ぐっと軽減されたのです。
そりゃーベビーサインの数が増えたら、ストレスも減りますよね?!って言うのは、自然と理解できると思うのですが、大事なのは赤ちゃんができるようになったベビーサインの数が10個未満とそれ以上とで、はっきりとした違いがあったんです。(でも、一律○○個ベビーサインができたらOKという短絡的な数字ももちろんありませんが・・・)
言えるのは
10個程度じゃダメなんです!
これはアンケート調査を分析して出てきた数字なんです。
だから、どうせベビーサインをやるんだったら、それなりの効果を感じてもらうために、赤ちゃんが沢山のベビーサインを使いこなせるところまで頑張って欲しいって事!
因みにベビーサイン教室に通ってくれた赤ちゃん達は、平均で77個のサインを使えるようになったというデータも。
ベビーサインは、話せるようになるまでの“つなぎ”ではありません。
気持ちを伝え合う「親子の共通言語」なんです。
そして、赤ちゃんがたくさんのベビーサインを使えるようになったら、確実にあなたの育児は楽になるんです!
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