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2025.05.23「伝わった!」の奇跡が育つとき 〜9ヶ月革命とベビーサインの力〜

「共同注意って???」

 

0・1・2歳 頭と心と体を育てる
ベビーサイン教室
ベビーサイン協会代表理事
ベビーサイン®の専門家
吉中みちる
です。

 

9ヶ月頃に赤ちゃんが迎える「心の大革命」

ママが指差しをすると、赤ちゃんもそちらに目線が動く

赤ちゃんが指差しをして、ママの注意をひこうとする


そんな日常の小さな瞬間、実はとても重要な発達のサインなんです。

赤ちゃんと大人が同じものを見て、同じものに注意を向けることを心理学では「共同注意」と呼びます。これは、言葉の発達や社会性の土台となる、とても大切な力


生後9ヶ月頃に共同注意が確立されるので、赤ちゃんのこの成長を「9ヶ月革命」とも呼びます。特に1歳前後は、この「共同注意」が急速に育つ時期。ここでどんな関わりをするかが、その後のコミュニケーションに大きな影響を与えるのです。

 

ベビーサインが「共同注意」を引き出す

赤ちゃんが言葉を話す前に、手の動きで気持ちを伝える「ベビーサイン」。実はこのサインを使ったコミュニケーションこそ、共同注意を自然に引き出す働きをしてくれます。

たとえば赤ちゃんが【もっと】のサインを出すと、ママはそれに気づき、「もっと飲みたいのね!」と反応します。
このやりとりの中には、視線、ジェスチャー、気持ちの共有があり、まさに共同注意の成立した瞬間です。

このことを裏づけるように、2001年にリンダ・アクレドロ博士らによって行われた研究では、
24ヶ月の時点で乳児主導の共同注意スコアが高い子は、その後の言語スキルも高くなることが明らかになりました。

さらに興味深いのは、ベビーサインで育った子の方が、共同注意のエピソードが多かったという点です。

研究では、赤ちゃんの言語レベルや発達段階をコントロールしても、
ベビーサインを使った赤ちゃんの方がより多くの“心の共有”の経験をしていたことが示されました。

これは、ベビーサインが赤ちゃんのことばの発達を促す可能性はあっても、妨げることはないという力強い証でもあります。

 

「伝わる喜び」こそ、言葉の土台

赤ちゃんにとって「伝わった!」という喜びは、ことばの発達の原動力になります。
ベビーサインはその“伝わった”という感覚を、話し始める前からたくさん経験させてくれます。

また、サインを通じてやりとりを重ねることで、赤ちゃんはママやパパの顔をじっと見て、表情や声のトーンに気づくようになります。

アイコンタクトが増えることで、親子の絆もさらに深まっていきます。そして、親にとっても「こんなことが伝えたかったんだ!」という気づきが増え、子育てがちょっと楽に、ちょっと楽しく感じられるようになるという声をたくさんいただいています。

 

赤ちゃんの「伝えたい」を引き出すサポートを

ベビーサインは、ただ手を動かすだけではありません。
赤ちゃんの心と心をつなぐ、はじめてのコミュニケーションツールです。

「もっと赤ちゃんの気持ちに気づいてあげたい」
「伝え合える毎日を楽しみたい」

そんなふうに思う方には、ベビーサインはきっと心強い味方になってくれるはずです。

ベビーサイン講師育成プログラムでは、こうした赤ちゃんの発達のしくみを学びながら、親子に寄り添うコミュニケーションのサポート方法を身につけていきます。

次回は9月スタートです。

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