2026.07.22「好奇心」は才能ではなく、育っていく力だった。──乳幼児発達研究から見えてきたこと
「うちの子は好奇心旺盛で。」
「この子は慎重なタイプだから。」
私たちは日常の中で、好奇心をその子の性格のように表現することがあります。
もちろん、生まれ持った気質には個人差があります。
でも近年の乳幼児発達研究では、好奇心は単なる性格ではなく、「学びを支える重要な力」として注目されています。
赤ちゃんは「何でも新しいもの」が好きではない
研究では、赤ちゃんは新しい刺激なら何でもよいわけではなく、「今の自分にとって学びがありそうな情報」に強く惹かれることが示されています。
(賢すぎる!!!)
簡単すぎるものでは飽きてしまう。
一方で、難しすぎるものにも興味を失ってしまいます。
その間にある「ちょうどよい難しさ」が、赤ちゃんの好奇心を引き出します。これは教育や認知発達の分野でも注目されている考え方です。
「もっと知りたい」が学びを動かす
好奇心は、「もっと知りたい」という内側から湧き上がる動機です。
誰かに「勉強しなさい」と言われるからではなく、自分から知りたくなる。
この内発的な学びの力は、乳児期から少しずつ育っていきます。
2025年には、5〜24か月の乳幼児を対象にした「Infant and Toddler Curiosity Questionnaire(ITCQ)」が開発されました。
この研究では、乳幼児の好奇心を「感覚的な探索」「調べようとする行動」「人とのやり取りを通した探索」といった側面から評価できることが示されています。
保育や家庭でできること
この研究を読むと、「好奇心を育てる」とは特別な教材を買うことではないと分かりますね。
例えば、
・子どもが見つめているものを一緒に見る。
・「どうなるかな?」と問いかける。
・すぐに答えを教えず、一緒に考える時間をつくる。
・子どもが繰り返し試したがることを止めすぎない。
こうした日常の積み重ねが、「もっと知りたい」という気持ちを支える土台になるんですね。
この研究から私が感じたこと
20年以上、赤ちゃんや保護者と関わってきて感じてきたことがあります。
子どもは「教えられたこと」よりも、「自分で発見したこと」を本当によく記憶し、また、嬉しそうに周りに伝えようとしますね。
だから大人の役割は、答えを先回りして教えることではなく、子どもが「知りたい」と思える環境を整えることなのかもしれません。
(と、言うは易しですが・・・)
これからこのアカウントでは、世界中の研究を読み解きながら、保育・医療・家庭で実践できる形に翻訳してお届けしていきたいなって考えています。よかったらフォローしてくださいね。
今回紹介した主な文献
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Nature Reviews Psychology (2024) Curiosity in children across ages and contexts
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Nature Human Behaviour (2024) Perceptual and conceptual novelty independently guide infant looking behaviour
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Altmann EC, et al. The Infant and Toddler Curiosity Questionnaire (2025), DOI: 10.1111/infa.70001, PMID: 39853857
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