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2025.11.1820周年の集大成へ──一冊の本が生まれるまでの「出会い」の話

出版と出会い

20周年を迎えるにあたって、どうしても「ベビーサインの集大成となる本をつくりたい」。その思いに背中を押され、私は昨年の春、出版塾の門を叩きました。

 

そこで出会ったのが、J.ディスカバー代表の 城村典子さん でした。

 

私が“なんとなく思い描いていた”だけのアイデアを、ひとつひとつ丁寧に質問しながら形にしてくださったのは、ほかでもない城村さんでした。あのとき、あの瞬間が、今回の本づくりの確かなスタート地点になりました。

 

そして今回の出版にあたり、城村さんが寄せてくださったレビューが本当に素晴らしくて…。読みながら胸がじんとするような内容でしたので、是非、ここでご紹介させてください。

 

城村典子さんからのレビュー

赤ちゃんの立場になってみると、本当に大変だと思います。
世界の秩序もわからない、言葉も話せない、伝えたいことも伝わらない。
まだ何も知らない状態です。それなら泣くし、怒るし、大騒ぎにもなります。

 

生きること、成長することが仕事とはいえ、大変な毎日です。鹿や馬が生まれて数時間で立ち上がり、野生動物が教えられなくても狩りができるのとは違い、人間は長い時間をかけて育っていきます。

 

実際、人間は受精から10歳くらいまでの間に、生命誕生からの35億年を凝縮したようなスピードで進化すると言われます。さらに、生まれてからも数十万年の人類の進化を個人が追体験するのです。
子どもにとって「成長すること」はまさに大仕事なのです。

 

その一方で、赤ちゃんが愛くるしい存在として生まれてくるのは、神様の計らい。親が「かわいい」と思えるのもまた、神様の仕組み。そうして、子どもの大変さと、大人の愛情がせめぎ合う最前線に、成長の奇跡があるのです。

 

私たち大人も、先輩人類として同じ道を歩み、たくさんの加護を受けて今ここにいます。そして人類は「意志が通じ合う喜び」を知っている存在です。

 

だからこそ、赤ちゃんにも早くその喜びを知ってほしい。私たちもまた、赤ちゃんと意思疎通ができる喜びを感じたい。

 

ベビーサインは、そんな頑張る赤ちゃんを応援できるコンタクトツールなのです。

 

お礼を伝えたら、もっと幸せな言葉が返ってきた

レビューを読んだ私は、こんなお礼を送らせていただきました。

 

「出版準備のときに“人類の進化と赤ちゃんの成長、そしてベビーサインを重ねてみては?”とアドバイスをくださったこと、今でも鮮明に覚えています。
私なりに原稿に落とし込んでみたものの、少し堅くなってしまい断念したのですが…今回のレビューで、私が表現しきれなかった部分を美しく、そしてわかりやすく言語化していただき、“これだ!”と感じました。
「意志が通じ合う喜び」という言葉は、私が本の中で書いた“赤ちゃんは社会性をもって生まれてくる”という内容とも繋がり、とても嬉しかったです。
改めて、この本は城村さんのお力添えがあってこそ生まれた一冊だと実感しています。」

 

すると、さらにこんなお返事が──

 

「ははは、私しつこいですね(笑)
最初に吉中さんに出会ったときの喜びを、書籍紹介の中でも“自慢”しちゃいました。
(私の本じゃないけど、勝手に自慢(笑))」

 

読んだ瞬間、思わず笑ってしまって、そして胸がじんわりあたたかくなりました。そして、実はつい先日も私の本を講座の中で引用してくださったんです。

 

出会いに、心からの感謝を

出版には、多くのご縁や偶然が折り重なっています。
でもその中でも、城村さんとの出会いは、私にとって特別なものでした。

 

このご縁があったからこそ、『ベビーサイン図鑑』は生まれました。
あらためて、心から感謝しています。