2025.05.29「伝えようとしない子どもたち」から始まった! 英語講師が気づいた“伝える力”の原点
「伝えたい気持ちはどこ?」
0・1・2歳 頭と心と体を育てる
ベビーサイン教室
ベビーサイン協会代表理事&
ベビーサイン®の専門家
吉中みちるです。
「ジェスチャー」を忘れていく子どもたち
私のところに届いた、ある講師育成プログラム受講者さんからのエッセイ。そこには、今の子どもたちの「伝える力」と向き合ってきた一人の英語講師としてのリアルな気づきが綴られていました。
彼女は、ジェスチャーと発話を組み合わせて、右脳と左脳の両方を刺激する独自の英語メソッドを取り入れて子どもたちに英語を教えているそうです。小さな子どもたちは最初、ジェスチャーを交えて楽しそうに英語を話してくれるのに、成長するにつれて、だんだんとジェスチャーをしなくなっていく。
そして何より気になるのは、最近「相手に話しかけようとしない」子どもたちが増えているということ。外国人の先生との交流イベントでも、自分から話しかけようとせず、質問の答えが聞き取れなかった瞬間、あっさりあきらめて引き返してきてしまう――。
「どうにか伝えたい!」と心から思ったとき、人は言語だけに頼らず、身ぶり手ぶりを使い、表情を工夫し、ありったけの方法で“伝える”という行動を始めます。
そこにこそ、本当のコミュニケーションの原点があるのだと、改めて感じさせられました。
出会いは「ベビーサイン」という言葉
そんなモヤモヤを抱えていたとき、彼女が出会ったのが「ベビーサイン」でした。
きっかけは、同じ英語講師をしている2人の先生の言葉。
「ベビーサインをすると、コミュニケーションを取ろうとする子どもが育つよ。同時に、子どもと向き合おうとするお母さんも育っていくんだよ。」
この言葉が、彼女の中にストンと落ちたそうです。
「そうか、子どもたちだけが“話そうとしない”わけじゃない。赤ちゃんが“何かを言おうとしている”そのサインを、見逃している大人が増えているのかもしれない…」と。
私たち大人が、赤ちゃんの“伝えようとする気持ち”に気づいて寄り添えば、きっと子どもたちは「伝えればわかってもらえる」という成功体験を重ねていける。それが、あきらめない力、伝える力の芽になるのではないでしょうか。
「一緒に楽しむ親子」はベビーサインから育つ
彼女が強く心を動かされたのは、こんな話もあったからです。
「ベビーサイン教室から英語教室に来る親子は、みんなとても熱心で、子どもと“いっしょに”楽しむ姿勢があるの」
実際に、英語教室に来る親御さんの中には、「ほら、ちゃんと言いなさい」と子どもに指示するだけで、自分はスマホを見ている…という方も少なくないのだそうです。
でも、ベビーサインからスタートした親子には、そういう姿が見られない。一緒に手を動かし、目を見て笑い合いながら学びの場を楽しむ。そんな親子の姿勢が、ことばを豊かに育てていくのだと感じた彼女は、「私もベビーサインを教えてみたい」と思うようになりました。
このエピソードは、私自身が大切にしてきた「親子の心のキャッチボール」をまさに体現しているように思います。
ことばが話せる前から、「伝えようとする力」「わかってあげようとする力」を育てる。
それが、ベビーサインの本質であり、未来のコミュニケーション力につながっていくのです。
そんな親子のコミュニケーションの大切さをたっぷり学べるベビーサイン講師育成プログラム。
次回は9月スタートです。
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