babysigns.

ブログ

2026.05.14要求言語と育児支援

「要求言語」がつらく感じた理由

〜“言わせる”より前に、大切なことがある〜

 

最近、子育てや保育、発達支援の世界で
「要求言語(ようきゅうげんご)」
という言葉を見かけるようになりました。

 

簡単にいうと、

 「泣く・ぐずる」
ではなく
「言葉で要求を伝えられるようにする」

という支援です。

 

たとえば、

「ジュースほしいなら、なんて言うの?」
「“ちょうだい”って言えるかな?」

という関わり。

 

実はこれ自体は、悪い考えではありません。

 

むしろ、

✔ 子ども自身が伝えやすくなる
✔ 癇癪やストレスが減る
✔ コミュニケーション力が育つ

という目的があります。

 

実際、発達支援の現場でも“要求”を教えることは、コミュニケーション発達の重要な土台だとされています。

 


でも、見ていて苦しくなった

私がXで見かけた投稿は、こんな内容でした。

 

「察してやってあげることで成長の芽を摘む」
「要求言語を教えないと、グズればやってもらえると学習する」
「“泣いて要求”から“言語で要求”へ移行させる」

 

言いたいことはわかる。

でも…

読んでいて、なんだか苦しくなったんです。

 

なぜなら、

まだ話せない子に対して
“言葉で言わせる”ことが目的になっているように感じたから。

 


言えない子は、どうしたらいいの?

赤ちゃんや、赤ちゃんではなくても言葉がまだ未熟な子は、

伝えたい気持ちはある
でも、言葉にできない

この状態です。

 

そんな時に、

「なんて言うの?」
「言わないと分からないよ」

と言われ続けたら…。

 

それは“学び”というより、

伝わらない苦しさ
分かってもらえない不安

になってしまうこともあります。

 


本来の「要求言語」は、もっとやさしい

本来、要求言語の支援は、

❌ 言えるまで与えない
ではなく、

⭕ 大人が“言葉を添えて橋渡しする”

もの。

 

たとえば、

「ジュース飲みたいんだね」
「もっと欲しいね」

と、大人が気持ちを代弁してあげる。

 

つまり、

“言わせる”ではなく
“伝わる経験を増やす”

ことが大事なんです。

 


ここでベビーサインが自然につながる

そして私は、ここにこそ
ベビーサインの意味があると思っています。

 

だって、

まだ話せない赤ちゃんはもちろん、
話し言葉がまだ未熟な子どもに
“言葉で言って”は難しい。

 

でも、

ベビーサインなら伝えられる

から。

 


「泣く」と「言葉」の間を埋めるもの

要求言語の世界では、

「泣いて要求」

「言葉で要求」

への移行を目指します。

 

でも、その間に

「ベビーサインで要求」

というステップがあったら?!

 

子どもたちは、

「もっと」
「おしまい」
「飲みたい」

を、自分で伝えられる。

 

すると、

 “伝わった!”
“わかってもらえた!”

という成功体験が積み重なります。

 

大事なのは「言わせること」じゃない

コミュニケーションの本質って、

「正しい言葉を言うこと」ではなく、

 

“自分の気持ちが相手に伝わる”

 

ことなんですよね。

 

そして、その積み重ねが、
やがて言葉につながっていく。


子どもたちにも「伝える権利」がある

まだ話せないからって、

「分からない」わけじゃない。

 

赤ちゃんにも、言葉が未熟な子どもたちにも

伝えたい気持ち
分かってほしい思い

ちゃんとある。

 

だから私は、

“言葉の前のコミュニケーション”

を、もっと大事にしたいなと思うのです。

 

詳しくは「ベビーサイン図鑑」で!