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2026.06.04「“おしまい”がわかると、子どもは落ち着く」

0・1・2歳児保育を考える
― 小さな人を尊重する保育 ―

 

「まだ遊びたい!」

そんな子どもの声が聞こえてきそうな場面は、保育現場でも家庭でも毎日のようにありますよね。

 

おもちゃで遊んでいたのに片付けの時間になった。

公園で楽しく遊んでいたのに帰る時間になった。

絵本を読んでいたのにお昼寝の時間になった。

 

大人にとっては当たり前のことでも、子どもにとっては大事件です。

特に0・1・2歳の子どもたちは、まだ時間の感覚が十分に育っていません。

時計を見て行動することもできませんし、「あと5分ね」と言われても、その意味を理解することは難しいでしょう。

 

だから突然、

「おしまい!」

と言われると、

「なんで?」
「まだやりたい!」

という気持ちになってしまうのです。

 

そして時には、

泣く。
怒る。
床に寝転がる。

そんな姿につながることもあります。

 

でも私は、こうした場面を見ていると、

「切り替えが苦手」

なのではなく、

「まだ終わることが理解できていない」

だけなのかもしれないと思うのです。

 

実際、ベビーサインを取り入れている保育園では、【おしまい】のサインがとてもよく使われています。

画像

開いた両手をすぼめながら、下に下ろします。日本手話です。

 

この手の動きを添えて

「おしまいだよ」

「ご飯、おしまい」

「お片付けして、おしまい」

と毎日繰り返し伝えていきます。

 

最初はもちろん、子どもたちも意味がわかりません。

でも繰り返し見ているうちに、

「あ、このベビーサインが出ると終わるんだな」

ということが少しずつわかってきます。

 

すると不思議なことに、

気持ちの準備ができるようになってくるのです。

 

私はベビーサインの大きな役割の一つは、

「見通しを伝えること」

だと思っています。

 

大人だってそうですよね。

何も知らされずに会議を終わらされたり、

急に予定変更されたりすると戸惑います。

 

でも、

「あと10分で終わります」

「次はこれをします」

とわかっていると安心できます。

 

子どもたちも同じです。

むしろ、経験が少ない分だけ、見通しが持てることは大人以上に大切なのかもしれません。

 

最近は発達支援の現場でも、

「見通し」

「予測可能性」

「安心して過ごせる環境」

の重要性がよく語られています。

 

私は、その考え方はすべての子どもたちに共通するものだと思っています。

 

ベビーサインの【おしまい】は、

単に活動を終わらせるための合図ではありません。

「次に進む準備をするためのサイン」

なのです。

 

そしてもう一つ、私は【おしまい】には大切な意味があると思っています。

それは、

「終わることを受け入れる経験」

です。

 

人生には、

終わる遊びがあります。

終わる時間があります。

終わる出来事があります。

 

だからこそ、

終わることを知り、
受け入れ、
次へ進む。

その小さな練習を、子どもたちは毎日の生活の中で繰り返しています。

 

【おしまい】のサインは、その手助けをしてくれるのです。

保育とは、

子どもを思い通りに動かすことではありません。

子どもが安心して次の一歩を踏み出せるよう支えること。

私はそう思っています。

 

だから今日も、

「おしまいだよ」

と伝えながら、

子どもたちの小さな心の準備を待ちたいと思うのです。

 

ベビーサインを保育園に取り入れるには???
以下からご覧いただけます。

https://www.babysigns.jp/hoiku