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2025.07.30「うちの子、集中力がない…?」は思い込みかも?86%の親が実感したベビーサイン効果とは?

0・1・2歳 頭と心と体を育てる
ベビーサイン教室
ベビーサイン協会代表理事
ベビーサイン®の専門家
吉中みちる
です。

 

「集中力がない」は心配しすぎ?

「うちの子、全然集中できなくて…」
そんな不安の声を、ベビーサイン教室や子育て相談でよく耳にします。

特に小学校入学前の年長さんや、少しずつお勉強が始まる小学生低学年の親御さんには、切実な悩みとして語られることも少なくありません。

でも、実はこの“集中力がない”というお悩み、子どもの発達段階や、集中力に関する正しい知識があれば、必要以上に心配しなくても大丈夫なんです。

 

乳幼児の集中力、何分くらい?データから見るリアル

子どもの集中力は、大人のように長時間は持ちません。これは脳の発達上、自然なことです。

🔍 たとえば、以下の研究ではこう示されています:

◼ Grazyna Kochanska らの研究(2000)

  • 生後6〜18ヶ月の赤ちゃんを対象にした実験で、平均的な注意持続時間は1〜3分

  • 長くても3〜4分が限界であり、7分以上集中する乳児は非常にまれと報告。

◼ Frick & Richards(2001)による視覚注視の研究

  • 6ヶ月前後の赤ちゃんが、1つの視覚刺激に集中する時間は15〜45秒程度

  • 周囲の音や動きによってすぐに注意が逸れることも。

 

発達段階ごとの集中時間の目安とは?

年齢ごとの集中可能な時間を、発達心理学や教育現場の知見から整理すると以下の通りです:

年齢 集中できる時間の目安 備考
6ヶ月 30秒~1分 視覚刺激への注視中心
12ヶ月(1歳) 1~2分 おもちゃを触る、見る
18ヶ月 2~3分 ごっこ遊びなど始まる
2歳 3~4分 簡単なやりとり遊び
年少(3歳) 4~5分 集団活動に少しずつ参加
年中(4歳) 6~7分 興味があることなら継続
年長(5歳) 8~10分 10分集中できたら大成功!
小学生 約15分 授業は15分刻みで構成

どの年齢も大人が思っているよりも、すごく短いですよね?!

小学生でもたったの15分で精一杯!

「45分授業なのに…集中できない!」と心配になる親御さんもいますが、授業は5〜15分単位の活動を組み合わせて設計されています。
つまり、集中の“波”を活かして構成されているのです。

「何に集中するか?」で変わる、子どもの集中力

集中力の長さは「時間」だけでは語れません。
どの感覚を使って、どんなことに集中しているかによって、持続時間や集中の深さも変わります。

👀 視覚 × 思考:絵を描いたり、観察したり
👂 聴覚 × 思考:絵本の読み聞かせや音楽
🖐 手指の操作 × 感覚:積み木、ベビーサインなど

違う感覚を使った活動を組み合わせることで、脳の同じ部分ばかりが疲れず、より長く・楽しく集中できるようになります。

 

ベビーサイン実践者の86%が「集中力がある」と感じた理由

私たちが行ったベビーサイン実践者アンケートでは、なんと86%の保護者が「わが子には集中力がある」と感じているという結果が出ました。

これは偶然ではありません。

ベビーサインには以下のような集中力を育てる要素があるからです:

  • 「相手のサインを見る」「まねする」という視覚的な集中

  • 意味を理解し、伝えるという思考的な集中

  • 興味のあることに自分から関わるという内発的動機付け

これらが重なり合うことで、子どもは**遊びの中で深く集中する“フロー状態”**に入ることができるのです。

集中力は“足りない”のではなく、“育ち途中”

「うちの子、集中力がないんです…」と心配になる気持ち、とてもよくわかります。でも、それは子どもがまだ発達の途中にいるだけ。

大切なのは、時間の長さではなく、何に・どれだけ深く関われているか。

そして、親が期待しすぎず、子どもの“集中の芽”を見つけてあげることです。

ベビーサインは、その“芽”に光をあて、「伝わる喜び」や「見てくれる楽しさ」を通して、集中力の土台を静かに、でも確実に育てていくツールです。

スマホやタブレットを集中して何分も見ているのは、集中力を育てていることと違いますよ~

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ベビーサイン講師として、一歩踏み出してみたい方は、ぜひこちらをご覧ください。