2026.09.22「ドパガキ」って知ってる?
赤ちゃんの「退屈」を考えてみた
最近、「ドパガキ」という言葉を知りました。
「ドーパミン中毒のガキ」を縮めたネットスラングだそうです。
(何でも縮めるから、ほんとついていくの大変汗)
ショート動画やゲームなど、次々と刺激がやってくるものに慣れて、刺激のない時間を楽しめない子どもを指して使われているそうです。
もちろん、「ドパガキ」は医学的な診断名ではありません。
でも、この言葉を見て、私はちょっと考えました。
「子どもをドパガキにしないために、刺激を減らそう」じゃないよね!?
そもそも、赤ちゃんにとって「何もない時間」って、何をしている時間なんだろう?
「スマホ=ドーパミン中毒」ではない
まず、ここは大事。
「スマホを見る→ドーパミンが出る→中毒になる→集中できなくなる」という単純な説明を、科学的事実として見つける事はできません。
実際、0~6歳の子ども6,922人を含む15研究をまとめたメタ分析では、スクリーンを見ている時間そのものと、実行機能との間に統計的に有意な関連は確認されませんでした。
研究者たちは、単純な「時間」だけではなく、何を見ているのか、どのような環境で使っているのかなど、さまざまな要因を考える必要があるとしています。
つまり、
「何時間見たか」だけでは、子どもの発達は語れない。
ということです。
じゃあ、赤ちゃんは何をしている?
ここで、赤ちゃんの姿を思い浮かべてみてください。
スプーンを落とす。
拾う。
また落とす。
拾う。
そして、また落とす(笑)。
自分で拾うのがイヤになると、
大人にとって欲しそうな顔で見つめる・・・
うちの娘は、テーブルからものを落としながら
【痛い】ってベビーサインしてました。
はい、確かに落とされたものは「痛そうだね」笑
大人からすると、
「何がそんなに面白いの?」
と思うようなことを、何度も繰り返します。
でも赤ちゃんにとっては、
「落としたらどうなる?」
「音がした!」
「もう一回やってみよう」
という、小さな実験なんですよね。
実際、5~19か月の乳児130人を9か月間追跡した研究では、乳児の探索遊びの「効率」が、その後の語彙サイズと関連し、3歳時点のIQとも関連していました。
もちろん、これは「探索遊びをすればIQが上がる」という因果関係を示した研究ではありません。
でも、
赤ちゃんが自分で触って、試して、繰り返している時間は、決して「何もしていない時間」ではない。
そんなことを考えさせてくれる研究です。
「退屈させない」より大切なこと
私たちはつい、
「退屈させないようにしなきゃ」
と思ってしまいます。
動画を見せる。
音楽を流す。
おもちゃを次々に出す。
もちろん、それが悪いわけではありません。
でも、いつも大人が「面白いもの」を用意し続けなくてもいいんですよね。
ちょっと暇。
することがない。
何も起こらない。
そんな時間があるからこそ、
「なんだろう?」
と、自分から世界を探し始めることもある。
赤ちゃんが同じことを何度も繰り返しているとき。
何かをじーっと見つめているとき。
大人から見たら「暇そう」に見える時間にも、赤ちゃんの中では、いろんなことが起きているのかもしれません。
だから私は、「ドパガキ」という言葉を見て、
「刺激を減らさなきゃ!」
と考えるより、
「この子が自分から『なんだろう?』を見つけられる時間、ちゃんとあるかな?」
と考えてみたいと思いました。
刺激を与えることより、
自分から世界を面白がる余白を残しておくこと。
そして、その「なんだろう?」に気づいてくれる大人がいること。
もしかすると、乳幼児期に大切なのは、
「退屈しない子」を育てることではなく、
「退屈な時間から、自分で面白いものを見つけられる子」を育てること。
なのかもしれませんよね。








