2025.12.18手放せない毛布には理由がある|ママに知ってほしい子どもの心の成長
どうして子どもは毛布を離さないの?
わが家の娘には大事な「毛布」がありました。
クマのプーさんが付いた黄色とピンクの毛布。
彼女は寝るときはもちろん、起きているときにもいつも持ち歩いていました。別にふわふわの手触りでもなく、可愛いデザインでもないのに、その毛布が一番のお気に入りでした。
当時はあまり気にもとめなかったのですが、心理学を少し学んでみると、そこにはちゃんと理由があることがわかったんです。
ウィニコットが示した「移行対象」という考え方
イギリスの小児科医・心理学者
ドナルド・ウィニコットは、
この現象を**「移行対象(いこうたいしょう)」**と呼びました。
移行対象というのは
**母親(養育者)から少しずつ離れていく過程で、
その代わりとして子どもが安心を感じる“もの”**のこと。
たとえば
・いつも使っている毛布
・特定のぬいぐるみ
・タオルやハンカチ
「お母さんそのもの」ではないけれど、
お母さんと一緒にいるときの安心感を思い出させてくれる存在なんですって!
毛布を持ち歩くのは「甘え」ではない
いつも、いつも、毛布やぬいぐるみが手放せないと、
これは「甘え」なのかな?って思う方もいますよね?
でも、子どもは成長とともに、
-
お母さんは自分とは別の存在だ
-
いつもそばにいられるわけではない
ということに、少しずつ気づいていきます。
そのとき、心の中には生まれる不安やさみしさを慰めてくれるのが「毛布」や「ぬいぐるみ」なんです。
だから、
毛布を手放せない姿はわがままでも、依存でもありません。
それは
「自分で自分の心を落ち着かせようとしている姿」
つまり、少しずつ成長している姿とも言えます。
日本では「移行対象」が少ない?
実は研究では、
日本で移行対象がはっきり見られる子どもは約3割程度とされ、
欧米に比べると低い傾向があると言われています。
その理由のひとつとして考えられているのが、
日本の「添い寝」の習慣です。
日本では、
赤ちゃんや幼児が
親と同じ布団で眠ることが多いですよね。だから、
-
夜もそばに大人がいる
-
触れ合いの時間が長い
という環境が自然と多くの家庭にあるんです。
そのため子どもは、
母親(養育者)との一体感を、より長く実感しやすい。
つまり、
「安心を“もの”に移す必要が、比較的少ない」
とも考えられるのです。
どちらが良い・悪いではない
移行対象がある子も、ない子も、
どちらが正しいということではないそうです。
-
毛布やぬいぐるみに安心を預ける子
-
人との距離や関わりの中で安心を育てる子
どちらも、
その子なりの方法で
「世界は安全だ」と感じようとしているのです。
その毛布は、心の成長の証
もし、
子どもが何かを大切そうに握りしめていたら、
「この子は、これで自分を守っているんだな」
と、そっと見守ってみてくださいね。
わが家の娘は一人暮らしをしていますが、実家に帰ってくると
寝るときには、なんとなく近くにあの頃の毛布を置いています。
よく、ボロボロにならずに持ちこたえているな~と思いますが、いつか卒業する日は来るでしょうか?
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